家族葬が増加傾向にある理由とは

近年のお葬式の変化は、一体なにが原因と考えられるのでしょうか。近年なぜ家族葬が増加傾向にあるのか、その代表的な理由を3点に絞って述べてたいと思います。まず1つ目の理由としては高齢化社会があげられます。男女ともに平均寿命が80才を超えていることからもわかるように、現在日本では急激な高齢化社会が進み、社会問題の1つにも発展しつつあります。このため会社を退職してからの期間が以前に比べかなり長くなり、それまで付き合いのあった職場関係の方たちと徐々に希薄になり、お葬式への参列も減り、家族や近親者のみでとり行う形の家族葬が増加したと考えられます。

2つ目の理由としてあげられるものが、家族のかたちの変化です。昔に比べ核家族化が進んだことにより、親族間の関係にも変化が生まれました。高齢者施設で最後を迎える人が増えたり、一人っ子が増加している中、いずれは両親2人のお葬式を1人で行わなければならないことから、金銭的負担の考慮も家族葬の増加の要因と考えられます。最後に3つ目の理由として考えられるのは、地域とのつながりの希薄です。これは2つ目の要因と非常に密接な関係となるものです。昔は生まれてから亡くなるまで同じ地域で、同じコミュニティの中で過ごしてきましたが、核家族化が進む現代において、私たちは仕事や家庭の事情で都市部に移住したり、生まれ育った町で定住しない選択をするケースが増加しています。これにより地域社会のつながりは浅いものになり、近所の方たちと協力し合ってとり行う盛大なお葬式をする必要がなくなってきました。

このように複数の理由が組み合わさることにより、家族葬という形式のお葬式が生まれ、徐々に広まってきました。この家族葬という言葉が広く使われるようになったのは、1990年代頃と言われています。そして2000年以降さらに広く知られるようになり、今ではお葬式の主流の形式と言っても過言ではありません。当初は核家族が多く、近所とのつながりが浅い都市部のみで行われるお葬式でしたが、今ではその範囲は地方都市にまで広がり、多くの地域で選択されているお葬式の形式となりました。